やさい日記

複線的人生の創造

読書

書作品の詩文選びと作品づくりの流れ

書をやっていると1年に何度か展覧会に作品を出す機会があります。コンクールのような展覧会や、所属する書道会での展覧会。二つは違いもありますが、ことばをえらび、書にするということついては、同じ性質ともいえます。 書道の展覧会ではジャンルがありま…

【読書記録】わたしのコミュニティスペースのつくりかた

雲雀丘・旧安田邸の保存活用を考え動き始めてから初めて気づいたことがあります。建物は人がいて建物として成り立つということ。もう当たり前と言えば当たり前なのですが、そんなことすら知らなかったわけで。保存するには、人間が活用していかないと、保存…

【読書記録】落日燃ゆ 廣田弘毅の胆力を学ぶ

城山三郎著の「落日燃ゆ」。この本を高校時代に読んだのですが、昭和史に興味を持つきっかけになったと同時に、こんな生き方ってすごいなと衝撃を受けた、思い出深い伝記小説です。 前回吉田松陰に触発されて「誠」という書をかきました。それをきっかけに「…

吉田松陰に触発されて書いた「誠」

新年の初作品はこちら!「誠」。はがきサイズの100x148mm。吉田松陰の本を読んで触発されました。たった一文字ですが、とても重みのあることば。松陰先生いわく、この誠は最高の一文字。この字をよく味わい、私欲ではなく誠に生きると誓ったときか…

学びが消費されている時代の書道人口の減少

ユネスコの無形文化遺産登録に、日本として「書道」が選定されたと報道がありました。書が自分の生活の一部としてある身として、いいきっかけになればと思います。 新聞のなかで軽く驚いたことがありました。年に1回書に触れた人数が、平成22年530万人…

恵陸さんの巨大白菜をいただいて思ったこと

以前も書いたことがあるかもしれませんが、私の文芸のお友達に恵陸さんという方がいらっしゃいます。主に川柳を詠まれたりエッセイを書かれています。その川柳やエッセイを読ませてもらったりしながら交流を深めております。 恵陸さんは畑もやっていらっしゃ…

【読書記録】世界は贈与でできている(近内悠太著)

「世界は贈与でできている」(近内悠太著)。表現がとてもわかりやすいのに、内容が深いせいかなかなか理解が進まず二回目を読み直しています。ここで書かれている「贈与」の概念が生きていくのに大変重要な気がしています。 更生していきたいと思っている、…

【読書記録】金持ち父さん貧乏父さんを読んでみた

「アパート建築営業マンが不動産投資をしてみた」というブログを楽しく読んでいます。このブログ作者の本の虫さんが「金持ち父さん貧乏父さん」を紹介されていました。昔に読んだだけで特に実践もしていなかったのですが、改めて読んでみることにしたのです…

【読書記録】エッセイストのように生きる 松浦弥太郎さん

人気のエッセイスト、松浦弥太郎さん。エッセイだけではなく、暮らしの手帳やCOOKPADでも活躍されていました。弥太郎さんの新刊が出ていたので早速読みました。 弥太郎さんは私があこがれている、目標としている人です。もちろん社会への影響力や仕事の大小…

屋久杉の力が明治維新につながった!?

年内に仕事で沖縄に行く予定があります。琉球王国や沖縄戦の歴史を知って沖縄に行きたいと思い、沖縄の歴史に関する本を読んでいます。 一冊目は「琉球の風」。1993年のNHK大河ドラマです。主役は今話題の(?)東山紀之氏。私はみたことはないのですが、そ…

なぜ歴史検定を受験しようと思ったのか

今年の目標の一つ。歴史検定(日本史)の受験、締め切り期限ぎりぎりに申し込みをしました。一昨年2級に合格。最終目標の1級です。なかなかハードルは高いと思いますが挑戦することにしました。 受験日は来月11月26日(日)で、あと約1か月です。2級…

西村屋本館で見た犬養毅(木堂)の書

今年の夏、城崎温泉の西村屋本館に旅行で行ってきました。160年の歴史がある西村屋さんには多くの歴史上の偉人が訪れていたようです。展示室が館内にあり、偉人の書などの物が多く飾られていました。 なかでも大変印象に残ったのは、朝食会場にも大きな「…

いま太宰の『人間失格』を読んでこう感じた

太宰治の『人間失格』。昔に読んだことがありました。その時はへえ、なんか心が複雑で大変そうな人だなあという印象なだけでした。明るい物語のほうが自分には読んでいて楽しいからいいよなあと思っていました。 早朝座禅会で佐々木住職のお話がきっかけで久…

神田伯山「講談放浪記」での師弟対談が心にしみた

講談に最近興味があります。実際に観に行ったことはないのですが、人気の講談師・神田伯山さんの「講談放浪記」という本が出ているのを知って読んでみました。 講談は歴史をもとにしてフィクションで語っていきます。日本史が好きな私には元ネタが歴史である…

漢字の発生から美文字についてかんがえてみた

きれいな字とはなんでしょうか。「この人の字はきれいだな」と思われる人の字は、たいてい多くの人が「この人の字はきれいだな」と思うことが多いです。きれいな字というのは、ある程度共通しているのです。 【美は万人に共通する】、この法則もよく考えると…

初告白 35年経っても胸がいたくなる、ある出来事とは 【君たちはどう生きるか】

宮崎駿監督の【君たちはどう生きるか】が話題になっています。私も見てきてとても心に響いたのですが、それをきっかけに吉野源三郎【君たちはどう生きるか】の漫画版を読み返しました。 漫画 君たちはどう生きるか [ 吉野源三郎 ]価格: 1430 円楽天で詳細を…

ジブリの【君たちはどう生きるか】と原作を比較してこう感じた

宮崎駿監督の【君たちはどう生きるか】をみてきました。ちょっとネタバレになるかもしれませんので、観に行かれたい方はここで閉じてください。 吉野源三郎の【君たちはどう生きるか】の漫画版を以前に読んでいたのですが、この原作の大きな主題の一つでもあ…

【継続するコツ】坂口恭平さんになれるコツ

坂口恭平さんの【継続するコツ】を読みました。もう一度読み返しています。楽しいです。坂口さんの本。書くのが好きで書いていると幸せ!それを続けているだけというオンパレードで、読んでいる私もとても幸せに思えます。 坂口さんってこれまでの本やTwitte…

川越宗一【熱源】を読んだ 自分の熱源はなんだろう!?

川越宗一さんの【熱源】を読みました。産経新聞に樺太の特集記事があるんですが、そこで紹介されていて興味を持ったのが読んだきっかけです。 時間も場所もとにかく壮大。最初はなかなかそのデカいスケールについていけなかったのですが、中盤くらいからどん…

大人が日本史を学びなおすのにおすすめの本を紹介します

【わたしたちはどこから来て、どこへ向かうのか】。このフレーズは多くの人が語り手垢のついたような印象がありますがとても好きで、私もその問いを追求すべく(もちろん答などありませんが)日々を生きています。 【どこから来て】を追求するために日本史を…

全集を全巻セットで買って読んでみたい

先日新聞記事である作家の全集を読んでいくことについてのコラムがありました。ほう、なかなかそれは長い時間をかけて取り組むのに値する、ある種の【暇つぶし】ですし、おもしろいだろうなあと感じました。 本を読むと言っても大抵はその作家の代表作を読む…