書をやっていると1年に何度か展覧会に作品を出す機会があります。コンクールのような展覧会や、所属する書道会での展覧会。二つは違いもありますが、ことばをえらび、書にするということついては、同じ性質ともいえます。
書道の展覧会ではジャンルがあります。漢字、かな、近代詩文書、篆刻、など。私がよく出すのは漢字と近代詩文書の2ジャンルです。私のこれまでのコンクールの受賞経験を考えると、漢字より近代詩文書の方が得意と言えます。
近代詩文書。文字通り近代の詩や短歌、俳句、ことばを書にするものをいいます。この詩文を選ぶ作業が頭を悩ませることもあり、それでも楽しいものでもあります。コンクールにおいては、見栄えのいい字をうまく配置するというテクニックも必要です。(それが書の本質かといわれればそうではないかもしれません)
私が自分で短歌を詠んでみようと思ったのは、自分のことばを書にしていきたいという思いがあったからです。誰かの書いたことばが心に残り作品にするのももちろん素敵です。しかし自分のことばであれば書にしたときのエネルギー量が多くなるのではないかと思うのです。
そんなことで短歌教室に通い、少しずつ自分の歌を詠むようになってはいるものの、なかなか書作品にするレベルではないなあと思っています。もう少し自分で納得できる歌が詠めるようになれば、自分の書にしてみたいと思います。
そろそろ毎日展の詩文を決定しないといけないので、ネットで調べた庄内の「犬と街灯」というZINEや歌集などを取り扱ってられる本屋さんに行ってきました。一日店長の歌人の牛隆佑さんに相談にのってもらい、牛さんの歌集ともう一つ別の方のZINE風の作品集を買いました。(これがかなり凝った製本でまたおもしろい)
じっくり牛さんの歌集を味わいながら、毎日展の題材をどの歌にしようか・・・と考えています。素敵な歌、これはいいな!と思う歌と出会い、ハッとする。その時間がとても豊かで楽しいです。まだ一つに絞り切れていません。
詩文を選んだらいざ紙に向かい格闘します。最初は草稿レベル。草稿で構図や字の配置、字形、盛り上がりをどこにするか、など考えながら、何枚か下記進めていくことになります。土曜日の書道教室(川西のはじまりの杜)のあと、生徒のみなさんがお帰りになったら草稿づくりからやっていこうと思います。
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春に新しいこと始めてみませんか?
字を真剣に書く時間を持つことは日常を豊かにしてくれますよ。