やさい日記

複線的人生の創造

現実から過去へさかのぼって宝塚・雲雀丘の安田邸について考えてみたい


阪急宝塚本線にある雲雀丘花屋敷駅。ここから徒歩2分のところに、大正時代に建てられた洋館があります。旧安田邸。400坪の広大な敷地に庭園とこの洋館が存在しています。しかし大正ロマンあふれる洋館が老朽化しこのままでは維持が難しい状態になってしまっています。

 

 

 

平成22年に土地建物が宝塚市に遺贈されました。市は旧安田邸の活用方法を地元住民らと模索をしてきましたが、さまざまな困難があり実現せず現在に至っています。遺贈時から屋根が傾いていたのが、年月とともにさらに劣化し、今では屋根に穴が開いて天井が見えている部屋もあるようです。

 

 

 

この安田邸が朽ちてしまうことで解体され仮にマンションが建つとします。デベロッパーが利益をあげて、住民が増え市の税収もあがる。これまでの資本主義の観点からするとそれは最適解の一つでしょう。しかしそれをよしとしない別の感性というか衝動がうごめくのです。

 

 

 

歴史とは、文化とは。そして経済とはなんだろう。人間の幸せとはなんだろう。お金なのか、お金じゃないのか、本当の豊かさとはなんだろう。大正時代に建てられたこの安田邸を通じて考えさせられます。わからないことだらけです。

 

 

 

先日、古事記の輪読会に参加しました。その輪読をしている古事記の本の中で、現実から遡及していって神々を案出した、というような記述がありました。現実から過去をさかのぼってみることで新たな創造が生まれるということですね。同じように安田邸の現状から雲雀丘の誕生や背景を知ることで、なにか芯となるエッセンスが抽出できるかもしれません。新たな創造につながるかもしれない。

 

 

 

私なりに現実の課題を踏まえて、大正時代にさかのぼり雲雀丘や安田邸のことを調べていこうと思います。そしてそれを記していく中で本当に大切なことを発見し、今の常識や当たり前をアップデートしていく。そのつもりで何回かに分けて公開していきます。アップに時間はかかるかもしれませんが、どうかお読みいただき色んな声をお聞かせ願えたらと思います。

 

 

 

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