やさい日記

複線的人生の創造

看板書きでは筆の選び方が大事だと思いました

昨日は依頼仕事の看板書きをしました。大きな看板なので家では出来ず、豊中教室でお借りしている豊中マルチレンタルスペースさんを時間借りさせてもらい制作しました。看板書きの依頼は2年ぶりくらいじゃないかな。

 

 

 

よく学校の入学式や卒業式で立て看板がありますよね。あんな感じのもの。今回はSDGs関連の発表会だったようです。看板書きはたぶんみなさんが思っているよりも準備に時間と手間がかかるのが大変です。書いている時間はほんの少しなのに準備が何倍もかかります。

 

 

 

看板書きでは書道用の紙は使用しません。一般的な模造紙を使用します。私は今回ハンズで購入。模造紙はサイズが決まっているため、それを何枚か張り合わせていきます。今回は2枚の張り合わせでサイズ間に合いました。

 

 

 

張り合わせはマスキングテープでまず仮止めします。看板はサイズが決まっているのでその長さに収めるよう貼りあわせで重なっている部分を計算して長さを決定します。必要に応じてカットもしますが、万が一カットしてしまっていざ看板にするときに短くて足りなかったでは困るので、今回は切らずにそのままにしておきました。

 

 

 

張り合わせが終わると看板サイズにあわせて縦横の長さを取り鉛筆で枠をつくります。そして縦横の線を取ったあと中心線を決定します。そののち文字数にあわせて、どこに文字を収めていくとバランスがいいのか考えて、おおよそこの文字はこのあたりという目印をいれていきます。

 

 

 

このように本番の模造紙を作ってから実際に書き込んでいきます。練習してみて墨の乗り、濃さなど問題ないか確認していきます。今回は看板サイズに対して文字数が多く、いわゆるきれいな楷書にするととても入らないと思ったので、木簡隷書体で横に平べったい字を配置して空間を埋めてみました。はい、独断です。(もちろん指定があれば指定に沿いますよ)

 

 

 

練習、本番、乾かす時間も含めて約3時間半。ようやく完成しました。完全に乾いた後、鉛筆でひいたガイド線を消しゴムで消していきます。これで完成。久しぶりだったので緊張もしましたけど一枚入魂でかなり気合が入りました。

 

 

 

ちょっと筆を誤ったかなあと思うんです。模造紙は書道紙と違い滑るので、硬い毛の筆を使えばよかったのですが、柔らかい羊毛の筆しか持って行かなかったんです。次回の看板書きのお仕事いただいたときは、固い毛の筆で臨もうと思います。

 

 

 

こういった筆耕のお仕事もいただいています。ご関心ありましたらなんなりとお問合せください。もちろん書道教室でのお稽古も。

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