やさい日記

複線的人生の創造

大王の石・竜山石の採掘場を見学させてもらいました

時間があきましたが、竜山石の採石場見学の続きです。朝は雨模様。友達からも雨だとぬかるんで厳しいかも・・・と連絡があったのですが、幸い天気は持ちました。JR宝殿で友達と待ち合わせをしました。

 

 

 

車で街中を走っていくと現場に到着。切り開かれた山がどーんと目の前に来ました。すごい迫力・・・。そこが松下石材店さんの採石場です。古墳時代はここの場所で採掘されていたのではなく、この採掘場は明治以降のものだそうです。

 

 

 

高砂で現在も竜山石を採掘しているのは3社のみ。松下石材店さんでは大きな発破は年間を通して数回行い砕石を続けられているそうです。この広い採石場をうろうろと歩かせてもらいながら、古墳時代はどのように砕石したのだろうとか、その時の石室を組み合わせるのに必要な切開技術などのすごさに思いをはせていました。

 

 

 

竜山石には黄色、青色、そしてすでにもう採れなくなった貴重な赤色の三色があります。それは掘っていく深さによって出てくる色も違うそうです。古墳の石室に使われているのは黄色、だと思います。特に印象的だったのが、青色の美しさ。なんというかクールなのに温かみのある色なんです。

 

 

 

現在の竜山石は設計やデザイナーさんにも好まれていて、建物にはもちろん、いろんな高級ショップのカウンターや部屋の壁面などにも多数採用されているそうです。たしかにこの天然色は人工的には作りえない魅力があると感じます。店舗実績もいろいろと写真でみさせてもらいましたが、まあかっこいい。一言でいうとおしゃれなんです。

 

 

 

また海外展開もさまざま話があり、アメリカへの輸出に向けて引き合いもあるようです。コロナ明けで輸送費の高騰もあったためクラファンを活用し支援を受けてアメリカへ出荷をされ新聞記事にもなっていました。そのほかにもコスプレイヤーがこの採掘場の景色のなかで撮影をされるということもあるとか。

 

 

 

大王の石と呼ばれ、古墳時代のトレンド石だった竜山石が、現代ではセンスの高い店舗に採用されるということにとても感じるものがありました。竜山石が自然であり、ホンモノだからこそ昔も今もこうやって切り口を変えて活用されているのだろうなと。採石の技術、加工の技術の正確さや丁寧さがあるからこそ、新たな使われ方をして未来に向けて展開が始まっているのだと思います。

 

 

 

古墳の石棺に使われていた竜山石が現代の日本のみならず世界でも好まれて使われるということに私は感激です。そして地道に地元の小学校で特別授業をされるなどして啓蒙活動をされている松下石材店さんの想いには本当に頭が下がりました。

 

 

 

一古墳ファンの私に丁寧に竜山石の解説をしていただいた松下さんありがとうございました。これから古墳巡りは竜山石を求めて色んな古墳を見学し、竜山石のすばらしさを私なりに発信したいなと思いました。まずは松下石材店さんが現物大で再現した石棺が展示されている藤井寺市の津堂城山古墳を訪れたいと思います。

 

 

 

歴史の流れのなかでずっと評価をされてきたものはホンモノです。

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