やさい日記

複線的人生の創造

【ふりかえり】中国の書の歴史を学び始めました

「複線的人生」について昨日最後に書きました。半泥子を「複線的人生」を極めたと評されていたわけです。それで思い出したのですが、私が関西に来てから習った作田先生は確かブログで「キョロキョロ書家」と自分のことを書いていた記憶があります。

 

要するに一つの道を深めていくというよりも、色んなことに興味を持って挑戦をする書家と自らをみていたということだと思います。これもひとつの「複線的人生」なんだろうなと思います。

 

現代有名人で私が興味のある方はやはり複線的人生を送られているように思います。松浦弥太郎さん、坂口恭平さんとか。文章を書いている方ですが、いろんな方面で活動されています。そう考えるとやはり複線的人生が自分の向かいたい先なのかなと思うのです。

 

その複線的人生のコアがなにか。DNAと言ってもいいでしょうか。私は先祖から続く家業の木材かなと思っています。木とや山とか。積極的に今この分野にかかわっているわけではありません。私のなかで不動産関係の仕事や、日本史の探求、書は複線的人生の一要素でありますが、根元には木があるんじゃないかと思っています。

 

さてその複線的人生の一要素を構成する書と歴史についての新講座が書道会で企画されていましたので受講することにしました。これはもう学んでおきたいジャンルです。だって私の好きな歴史と書がドッキングしたものですから。その講座の初回について振り返りを載せておこうと思います。

 

基本のながれとして中国の王朝は簡単に抑えておかないといけませんね。

 

まずは殷→周→秦→漢。

 

殷周時代には甲骨文や金文が生まれます。占いの文字・祭祀の文字として、神との対話のためです。その神に聞く内容が増えていくことで文字も増えてきたという流れです。秦の始皇帝が中国全土を統一し、その命を全国につたえるために篆書が使われ完成します。その後漢になり、篆書をもっと早く書くために隷書が発達します。また木簡などにかかれたのは隷書から発達した行書や草書でした。

 

その後が

三国→東晋南北朝    →隋→唐。

  →五胡十六国北魏

 

王義之の登場で書の典型が作られます。ようやくここで楷書が生まれ、篆・隷・楷・行・草の五体がそろいます。隋は楷書の花が開いた時代です。唐は太宗が王義之を崇拝し、書が隆盛を極めた時代です。楷書が完成し、顔真卿がかいた新しい書も人気となります。

 

そして宋→元→明→清。この時代は個性の書が隆盛を極めます。明清では長い条幅に書がかかれるのが流行し、連綿草が一世を風靡します。またこの時代には甲骨文字が発見されたり、木簡・竹簡が大量に出土し、学書のスタイルも多様化していきました。

 

ざっとそういう流れを今回学びました。また漢字の成り立ちを知ったうえで書の歴史を学び、書を学んでいく大切さも教わりました。白川静さんの「字統」や、分量の多い緩和中字典を座右におくのは必須。

 

いやあ楽しかった。1年間月1回のペースで殷から中華民国の時代までの書の歴史を学んでいきます。そのあと日本の書の歴史もやっていくそうでますます楽しみです。

 

 

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