先日、本業でマンションの見学にいきました。JR甲南山手駅から少し北へあがったところでした。
近所にあった森稲荷神社がすてきでした。名前のとおり森のようにこんもりと樹木が茂っています。鳥居も木製でかなり大きなものでした。
古墳のそばには神社があり、神社のそばには古墳があるというのは、常々感じることなのですが、この森稲荷神社があるなら古墳はあるかな・・・とグーグルマップで調べてみたら、やっぱりあった!
生駒古墳。森稲荷神社から徒歩で約10分のところ。これは行くしかないと思い坂を登っていきました。気温35度の灼熱ですが、この機会を逃すと生駒古墳を行く機会はない、と思うと頑張れます。
地図を頼りに坂をのぼっていくと、神戸薬科大学に到着。どうも大学の構内にありそうな雰囲気。ちょうど建築工事をしていたので、ガードマンさんに聞いてみました。上の門に守衛さんがいるからそっちで聞いたらいいよと教えてくれたので、さらに少し登っていきました。
その門の付近も工事をしていてガードマンさんが立っています。生駒古墳を見たいのだけど大学構内にありますか?と聞いてみました。すると
「ああ、大学の総務部で受付しているはずだけど、事前に電話していないと無理かもしれませんよ。」
との答。がーん。まあ大学の構内にあるとはわからずに、近くに来たから来たのですが、事前予約がいるか・・・。それは残念だと思ったのですが、少しあきらめきれません。思い切ってその場で神戸薬科大学の総務部に電話をしてみました。
「わかりました。今から降りていきますので、守衛室で受付しておいてください。」
ラッキーなことに見てもいいと許可がおりました。いやああたってみるものです。受付をしていると大学の総務の方が来られました。
「ずっとコロナで一般の見学はうけていなかったのですが、そろそろ再開しようかと思っていたところだったんです。」おおやっぱりいいタイミング。
「まあ、普段は団体の方が多くて、事前に日時を決めて訪問されますね。今回みたいに来ました、見せて、みたいなのは珍しいですよ(笑)たまたま今日は私が在席していたのでよかったです。」まあ、そうですよね・・・と私は恐縮しきりでした。
構内をあがっていくとありました。生駒古墳。神戸薬科大学さんで古墳の資料を用意されていていただきました。いやあなんて手厚いフォロー。古墳を大切に守っていただいているだけではなく、見学者向けにまでお気遣いされるとはすごいです。
石室9.9メートルの円墳です。このあたりは古墳時代後期の群集墳がたくさんあったのですが、大正以後の宅地造成でほとんどが消滅してしまったようです。ほんと残念。でもこの生駒古墳は神戸薬科大学がここに移転されてきた昭和9年に発見されたもので、それから大学で守ってこられたようです。発掘品も大学内の資料館に展示されているようですが、今工事中でみられないとのことでした。
この土地はは山と海が近く古代から生活しやすい場所だったのでしょう。私が幼少期に遊んでいた雲雀山西尾根古墳群もこの生駒古墳と同じ時代の群集墳で、同じように山のふもとにあります。そういう意味でも親近感のわく古墳でした。神戸薬科大学の総務のご担当者様、突然の訪問にもかかわらずありがとうございました。
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