やさい日記

複線的人生の創造

短歌教室の課題が「月」でした

ノーベル賞の選考が明日に迫っているようです。かつてノーベル文学賞を受賞した川端康成の記念スピーチが「美しい日本の私」という本になって残っています。そのなかで華厳宗の僧、明恵(1173-1232)が紹介されています。

 

 

 

明恵法然らの鎌倉新仏教の興隆に対し、従来の仏教とくに戒律の復興に努めました。一方で明恵は「月の歌人」と言われるほど月にちなんだ多くの歌を残しています。「美しい日本の私」で取り上げられているのは、その月の和歌です。

 

 

 

あかあかやあかあかあかやあかあかやあかあかあかやあかあかの月 明恵

 

 

 

月が明るく照り続けていることに感動している明恵の姿が目に浮かぶよう。しかもわかりやすい。素敵な和歌ですよね。そんな日本人の自然観をたくさん盛り込んだ、川端康成の「美しい日本の私」もぜひいちど読んでいただければと思います。

 

 

 

さて私が受講しています短歌教室ひつじの課題が「月」でした。月といえば明恵を思い出し、月に呼びかける、語り掛けるような短歌にしようと試みました。

 

 

 

朝5時の空にたたずむお月さま残業なんですね秋は

 

 

 

です。ちょうど昨日早朝座禅会に参加するため、朝5時に家をでたとき、まだ月が煌々と照っていることに驚きました。先週、先々週はもう太陽の光が少し見えていたように思います。日の出がこんなにも遅くなってきていたとは。日の出が遅いと月が長く浮かんでいます。月が「残業している」と擬人化してみました。

 

 

 

参加者の方からは、私は朝これから一日が始まる、でも月はそろそろ一日が終わる、その対比が面白いので、これから一日を始めるというのを盛り込んだらいいのでは?という意見をもらいました。いやあほんとです。ありがたいご指摘。そうすることで読み手(私)の個人の輪郭がより浮かび上がってきますよね。

 

 

 

先生の添削は

朝5時の空に煌々とお月さま残業されるのですね秋ですね

 

 

 

秋ですね、と語りかけることで、より月に寄り添っている感じがでるのではないかとのご指摘でした。なるほど。確かにより感情が込められていていいなあと思いました。

 

 

 

他の参加者の方も月にまつわるエピソードを短歌にしていて、同じ月でも人によっていろんな角度から短歌になるのだなととても楽しい時間でした。

 

 

 

先生の添削を少し私なりに変えてみました。

 

 

 

朝5時の空に煌々とお月さま残業ですねもう秋ですね

 

 

 

いかがでしょうか?

ちなみに高田ほのか先生の短歌教室ひつじはオンラインなのでどこからでも受講できますよ!ご興味あるかたはぜひ。

honokatanka.com

 

 

 

道教室では和歌を書いたり、現代短歌を書いたりもしますよ!

www.kusunoki-shodo.com