やさい日記

複線的人生の創造

お金のことを考えてみた 幕末の藩政改革の肝は何か?

前回の短歌教室の宿題が「お金」でした。だから2週間くらいずっとお金のことを考えていました。日本史を学びなおしていても、お金のことは避けて通れませんね。

 

江戸時代に藩政改革というのが行われ、なかでも財政再建は重要でした。藩は独立採算だし、参勤交代などで幕府に対して使うお金も莫大です。だんだんと収支があわなくなってきます。商人からの借り入ればかり増えていきます。財政を再建しないと藩が立ち行かなくなってくるのです。

 

幕末期に藩政改革を実行できた藩が雄藩と呼ばれ、明治維新の原動力となっていきます。薩長土肥とよばれる薩摩、長州、土佐、肥前などです。明治維新を主導して近代日本を作った彼らは、藩政改革によって藩財政を回復させ富という力を効率よく活用したわけです。だから明治の主役にのしあがっていったのだと思います。

 

これらの雄藩で共通するのは、無駄なお金の使い方をあらため(一種の倹約ですね)、他の藩にないものに目をつけ販売(専売制)し利益を上げ、大事なところに重点的にお金を使う、ということです。そして使い方を改めて少しずつ残ったお金を商業や工業に使い、またそこから富を生み出したり技術を生み出したりします。最新の軍艦買ったりしますよね。そのほかにも優秀な人材を育成するために教育に使います。

 

ということはですよ。要するに「何にお金をつかう」がめっちゃ大事だと思うのです。藩でいうと藩の未来のために、あるいは日本国の未来のために、この手元にあるお金をどのように使えば有意義なのか、それについて賢明な時代に合った選択をした藩は、大きく成長をしたわけです。

 

これを今の私たちにあてはめてみても、やはり同じことが言えると思うのです。自分の未来にどうなりたいのかを思い描き、その自分になるために貴重なお金を使うという意識が必要なのではないか。やみくもに安心のためだけに自分に極力使わないで貯金をする、金融投資をして資産を増やそうとする、だけでは発展につながらないでしょう。

 

薩長土肥が軍艦を買ったよう、私にとっての軍艦はなんだろう。藩校という教育をおこなったよう、私にとってはどんな学びをしていけばいいのだろう。それらに重点的にお金を使って、未来のなりたい自分に近づいていけたらいいなと思います。

 

生活に必要なお金以外に出来たお金を楽しく有意義に使って、明るい未来を作っていきたいものですね。この出費がどんな未来を作るのか、それを想像して使っていこうと思っています。