やさい日記

複線的人生の創造

【古墳部@飛鳥】キトラ古墳の壁画【白虎】はシンプルなのに芸が細かかった

古墳部の事業を行ってきました。今度は飛鳥まで足をのばしました。お目当てはキトラ古墳キトラ古墳は石室に絵が描かれている貴重な古墳。その壁画のうち「白虎」が公開されているので見学してきました。

 

ネット申し込みをしたのが平日だったので有給を取り、午後1時過ぎに阿部野橋から近鉄特急に乗りまあした。飛鳥にいくまでに近鉄古市古墳群を通り抜けていきます。まさに古墳線路といったところですよね。40分くらいで飛鳥に到着しました。

 

事前に予約をしたとき天気があやしかったので、レンタサイクルが不安でした。キトラ古墳まではバスが通っていないため、あすかデマンド乗合交通という乗合タクシースマホで申し込みました。平日ということもあるからでしょうか、乗車したのは私一人でした。

 

10分もかからずにキトラ古墳に到着しました。天気はよかったのでレンタサイクルでもよかったなあと思いながらもやっぱりタクシーは早い。ありがたいです。500円。壁画公開の指定時間まで余裕があったので、四神の館をまずは見学しました。

 

キトラ古墳に興奮するのは、石室内の北に玄武、東に青龍、南に朱雀、西に白虎がえがかれていて、さらには頭は獣、体は人間の姿をした十二支がえがかれ、さらにさらに天井には天文図が描かれているという芸術性の高いところです。

 

私は宇宙にも興味があるので、この最古の天体図にはとくに萌えます。北斗七星とかもちゃんと描かれているんですね。でもよく考えると現代人より古代人のほうが宇宙や星がもっと身近だったでしょうね。生活に密着しているわけですから。

 

この資料館で心に残ったのは、この壁画の保存作業の大変さです。石室に漆喰を塗りそこに絵がかかれているのですが、発見された時にすでに漆喰がくずれかかっていて、またカビなどの被害もでることから、はがして保存をしようということになったのです。

 

この決断も素晴らしくないですよね。失敗をおそれて日和見主義に走っていたら、キトラ古墳の壁画は残らなかったわけです。そして前代未聞のはがして保存する作業。常に実験を繰り返し決断し実行する。もう本当に技術者のみなさんに頭が下がります。重圧もいかばかりだったでしょうか。本当に苦労の上保存作業に成功してもらってうれしいです、ありがとうございます。(ってどんな目線?)

 

さて時間になりついに西方の白虎と対面。「時間は10分です。終了の音楽が鳴ったら出てきてください。」と言われ入室します。一緒に入ったのは8人くらい。ついに対面しました。ガラス越しに。野球観戦用の双眼鏡を持って行ったのですが、大正解でした。細かいところまで拡大してみることができました。

 

高松塚古墳の壁画と違い、キトラの四神はさらっと描かれている印象をうけました。落書きといったらめっちゃ失礼ですが、それくらいさらっと描いてある。鳥獣戯画みたいな感じですね。もちろんキトラの壁画の方が古いですし、鳥獣戯画の作者はキトラの壁画を知る由もありません。でもなんとなく似ている印象を受けました。

 

とはいうものの、細かいところまで丁寧に描かれているんです。例えば虎の頭には逆立った毛があったり、口の中の下は赤くぬられています。しっぽもくねくねと捩じ上げるように。なかなか芸が細かい!すごいなあと心が躍りました。

 

なめまわすように見させてもらった後音楽が鳴りました。後ろ髪引かれる思いでしたが仕方ありません。心に焼き付けて退室しました。そのあと外にでてキトラ古墳そのものを見ました。ちいさいですね。他の見学者の人が「UFOみたいな形やなあ」と言っていたのも、たしかにそうやなあと思いました。

 

老眼も激しくなってきたので、これからは博物館で使える単眼鏡を買おうと思いました。ちょっとさすがに双眼鏡だとなんか違う感じがします。ちゃんと見れたからよかったですけどね。

 

本当に古墳は楽しい。わくわくします。現物を見たのはこの西の白虎が初めてだったので、残り北の玄武、東の青龍、南の朱雀も必ず見に行きたいと思います。