くすのき書道教室ー兵庫県川西市ー

墨の香りx木の香り/ひとりひとりを丁寧に、少人数の書道教室

有馬人形筆を教室で使用します


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有馬人形筆ってご存知でしょうか?

 

先っぽからかわいらしい人形がひょこんと顔を出し、軸に美しい絹糸が巻かれている、それはそれは愛らしく美しい伝統の筆なのです。室町時代から続く伝統技術なのだとか。

 

筆筒にいれて保管しているときは人形は筆の軸の中に納まっています。筆を持ってまっすぐ筆を立てると、このようにかわいらしい人形がひょこんと顔を出すんです。

 
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2年前、その有馬人形筆を作る唯一のお店、灰吹屋 西田筆店が隣家の火で全焼してしまい、ひそかに胸をいためておりました。

 

店主や周りの方々の努力により、再開に向けて動き出したと知り楽しみにしていたところ、ついに再建を果たしたとの記事が新聞に載っていました。

 

mainichi.jp

 

店主ご夫婦も高齢なようで、きっと火災から再開まで様々な辛い思いや葛藤があったことと思います。それでも文化を守り、次の世代へ継いでいこうという気持ちになられた、その勇気は本当に尊いことです。大げさに聞こえるかもしれませんが、書を愛する一人の人間として、私は感謝の気持ちでいっぱいです。

 

先日高校時代の友人と会った時に、私の教室のことが話題にのぼりました。

 

「もっと人の多い、駅に近いところでやってくれたら行きやすいし、人もたくさん集まるだろうけどなあ。まあこだわりなんだろうけどな。」

 

「ほんと、そうやわなあ~。」と私も苦笑しました。

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出来る限り最高の環境で一人一人に書を楽しんでもらいたい、というのが私の書道教室の思いで、道具についても、その人に合った筆や墨を使ってもらえるようにと考えて、教室で用意をするようにしているのです。

 

(もちろん道具の持ち運びの手間を減らしてあげたいという理由もあります)

 

自分で使ってもらいたい筆や墨を教室で用意しているので、今月から教室で使用する筆に、有馬人形筆を加えることにしました。

 

昭和初期の女子は、ぴょこんと飛び出す有馬人形筆をつかって、楽しみながら字の稽古をしていたそうです。時代は変われど、このかわいさは現代にも通じる・・・はず。ちょうど教室にも小学生女子が通ってくれていますので、楽しんで使ってくれたらなあと考えています。

 

 

人形筆は実用というよりも鑑賞用としてお土産に買われる方が多いのだろうと思いますが、あえてガンガン教室で使ってもらいたいと思います。

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有馬人形筆を身近に感じてもらい、一人でも多くの方が有馬温泉のお土産に有馬人形筆を買ってもらえたら、大切な文化が次の世代、また次の世代へとつながっていくのだろう・・・と一人勝手に妄想しています。

 

墨や筆を精魂込めて作ってくれる職人さんがいるからこそ、書がこの日本から消えずに存在しています。私が出来ることなどわずかなことですが、そんなことも大事にしていきたいなと思います。